今回は4月21日(土)、そごう千葉店JUNNU館3Fにある16の小さな専門書店で開催された、「海外コミック読書ガイド」の第二回トークイベントにお邪魔して来たので、遅まきながらレポートいたします。
日時:2018年4月21日(土)15時~17時
会場:16の小さな専門書店内 シアター駒鳥座(そごう千葉ジュンヌ館3F)
海外コミック読書ガイドは海外コミックを読んでみたい人に向けて設けられたイベントで、今年一月に開かれた初回では、書店に併設されたギャラリーで「海外コミック 原書×邦訳比較展」も開かれました。続く今回のイベントでも店内には関連した本がずらりと並ぶ特設コーナーが設けられ、新旧さまざまな海外コミックが販売されていました。
トークの行われる会場はギャラリーの隣にある「シアター駒鳥座」と呼ばれるミニシアター。イベントの開始時刻が近づくと、日ごろ懐かしの名画や知る人ぞ知る傑作映画を上映している場内に茜色のカーテンを抜けて多くの人達が来場して来ました。
出演者は海外のコミックを精力的に日本で紹介している二人の翻訳者、椎名ゆかりさんと原正人さん、そしてイベントの司会を務める16の小さな専門書店店長の鈴木毅さんを加えた三人。「傾向と対策」と銘打った第一回に続き、第二回となる今回は「海外コミックで学ぶ世界の見方」と題し、トークには世界を知るツールとしての海外コミックというテーマが設けられていました。
イベントが始まると出演者の三人が沢山の海外コミックの中からテーマにあった作品を、一冊ずつ紹介していきました。紹介された本はそのまま客席に回され、来場者はそれらの作品を実際に手に取って見ることができました。それと同時に三人の間では賑やかなクロストークが常に交わされ、それぞれの作品へ各々が独自のアプローチを試みがらイベントは楽しく進行して行きました。
あらかじめ来場者にはイベントの開始前に13ページ程の資料が用意され、そこには50冊を超える海外コミックのリストと、それぞれの作品についての短い解説文が掲載されていました。リストはさらに【国家】【生活】【家族】【ジェンダー】などのサブカテゴリーに切り分けていて、各カテゴリーから3〜5冊の作品についての内容が私達の生きる社会の実情と照らし合わせて語られました。
またトークの流れの中で海外のコミックだけでなくテーマに関連した日本のマンガ作品なども取り上げられ、他にも日本ではまだ翻訳されていない海外のコミック『J’aime le Nattô(納豆が好き)』や『Japan Ai(日本愛)』といった珍しい作品なども話題に上りました。
さらに休憩を挟んだイベント後半では出演者だけでなく来場者も交えた広範な話題が展開され、客席からの様々な質問の他にも、海外コミックの翻訳者や編集者の方から意外な話も飛び出しました。そして2時間ほどのイベントの最後に出演者の三人が、リストの中からそれぞれにお勧めの海外コミックを紹介し、「海外コミック読書ガイド」第二回は来場者の拍手を持って幕を閉じました。
イベントを企画されている16の小さな専門書店店長の鈴木毅さんのお話では、「海外コミック読書ガイド」は第三回も近日開催予定(下記参照)だそうですので、海外コミックに興味を持たれた方は次回イベントに足を運んでみてはいかがでしょうか?
トークイベント《海外コミック読書ガイド第三回》 政治編
日時:2018年6月30日(土)15時~17時
会場:16の小さな専門書店内 シアター駒鳥座(そごう千葉ジュンヌ館3F)
料金:参加無料
定員:30名
※リンク先のページから要予約