【レポート】世界のマンガについてゆるーく考える会 #5

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2016年12月8日に開催された「世界のマンガについてゆるーく考える会」第5回のレポートをお届けします。何故か雨天続きの同会にしては珍しく一日中晴天だったこの日は、スタートの19時には35名ほどが集まり、テーブルの上は新刊、貴重本などなど皆さんのオススメ本で溢れかえっていました。そんななか、まずは司会の原さんから東京コミコンの話が振られると、会場の三分の一くらいが参加したという反応。じゃあそれは後で感想を聞きましょう、と言って用意された最初の発表へ。

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本会の第2回から参加されている熱狂的BDファンのtyさんが登場し、仏サンマロで10月末に行われたBDの祭典「Quai des bulles(ケ・デ・ビュル)」の訪問レポートを発表してくださいました。個人でフランスの地方都市のBD祭に行くなんてマニアにもほどがありますが(笑)ほとんど白人、フランス人ばかりでアジア系もほとんどいない会場で、日本から来たというポイントを上手く使って作家にサインを貰いまくって、控えめにドヤァと言うtyさんが印象的でした(笑)ってそれがメインではなく、コスプレイベントのようなものがなく、グッズ販売も最小限で本売りがメインの祭典として、作品世界を体験させたりフランクに作家がしっかりしたイラスト入りのサインを描いていたり、日本で行われるマンガ系イベントでも参考にしたらよくない?という興味深い内容でした。

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続いて、イタリア・ルッカから来日中のマンガ家でマンガ学校経営者、カテリーナ・ロッキさんの発表。イタリアで日本マンガの描き方を教える学校を始めた経緯がまず、日本マンガが大好きで描きたいカテリーナさんに、ご両親がプレゼントとして日本からマンガ家を招待したというところからナニソレですが(笑)始めは友達でやっていたものが徐々に規模が大きくなり、今では宿舎付きで講師9人、イタリア中から学生を集める学校に成長したとのこと。そして日本のマンガ専門学校とのコラボも盛んに行い、今回はその関係で来日しているとのことでした。先日他界した望月三起也さんとのコラボ・ワーク、1月のアングレーム国際漫画フェスティバルでの巨大画なども紹介してくれて、ますますの活躍が期待されます。また、最初に「Lucca Comics & Games(ルッカ・コミックス&ゲームズ)を知ってますか?」という問いに対して、会場の3分の1以上の手が挙がったのを見て「すごーい、ビックリです」と驚いていたのが印象的。ちなみにルッカ・コミックス&ゲームズは1960年代に始まったヨーロッパ最初のマンガのフェスティバル。日本でももっと広く知られてほしいイベントです。

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3人目として、コミックカタパルトの平柳さんから、東京コミコン参加レポートがありました。レポートと言うよりも平柳さん目線で撮ってきた写真のスライド・ショーでしたが、「僕一人オタクじゃないんですよね」という平柳さんの実はオタクである部分が露出する面白いレポートでした(笑)プレデターの頭部フィギュア(15万円)購入に真剣に悩んでる風だったり(笑)さて、 このスライド・ショーに続き、参加者で東京コミコンに言った方々からも一言ずつコメントをもらいました。コミコンなのに全体にコミック要素が少ないのは、コミコン共通の問題だそう。その全体像を表す言葉として端的だったのが、「東京コミコンは、ワンフェスの企業ブースから美少女と声優と萌えを引いた感じ」というもの(笑)なるほど。更に、物販が想像より全然少なくて、お金を使いたいのに使えないジレンマがあったと。それから、アーティスト・アレイはもう少しアーティストに気を遣ってあげた方が良いんじゃないかな、という意見もありました。全体には非常に好評だったようなので、もし第二回があるのであれば、変化に期待しましょう。

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ここで一旦休憩が入り、tyさんのお土産のサイン入り新刊BDや、他の皆さんの持ち寄った書籍を閲覧。その後、有志6名ほどから、持参した書籍の紹介が各5〜10分ほどで行われました。なかでも、日本でデビューしたものの単著がでなかったのに、イタリアでマンガを教えることになった流れで単行本も出すことになったというマンガ家伊原達矢さんのお話など、この会ならではの貴重なものだったのではないでしょうか。これら紹介の終わった時点で21時15分ほど。その後15分ほど歓談の時間を設けてもらい、ゆるーく解散となりました。

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次回はひと月お休みして、2月に開催予定です。来たれ、「世界のマンガ」好き。

写真提供:原正人、ty

About Author

ty

大友克洋研究家、ロックバンドRUSH研究家、ラーメン研究家(食い道楽)、本職は分子生物学の研究者。 大友克洋さんのマンガにのめり込み、一体なにが自分をそこまで駆り立てるのか?という問いの答えを探すうちに、マンガとは何ぞや、というところに到達し、世界のマンガのバラエティから様々なアイディアを貰っているところ。 在野で10数年、せっせと蓄積してきた情報を、これからどんどんアウトプットしていこうと計画中。

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