海外マンガ読書会 第3回:ビルギット・ヴァイエ『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』を読む

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海外マンガ読書会 第3回
取り上げる作品:ビルギット・ヴァイエ『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』(山口侑紀訳、花伝社、2017年)
日時:2019年4月14日(日)14時~16時30分
場所:東京都千代田区神田神保町3-8 専修大学 神田校舎 7号館 8階 781教室(地図
7号館の位置はこちらでご確認ください
参加無料
主催:日本マンガ学会海外マンガ交流部会
※事前申し込み不要。当日、直接会場にお越しください。

ビルギット・ヴァイエ『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』(山口侑紀訳、花伝社、2017年)

海外マンガに興味がある皆さんと一緒に、海外マンガをじっくり読み、共有する場を作りたいと考え、2018年10月から始めた「海外マンガ読書会」も早3回目です。第1回ではアメリカのコミックスのアリソン・ベクダル『ファン・ホーム ある家族の悲喜劇』(椎名ゆかり訳、小学館集英社プロダクション、2017年)を、第2回ではフランスのバンド・デシネのジョアン・スファール作、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ原作『星の王子さま バンド・デシネ版』(池澤夏樹訳、サンクチュアリ出版、2011年)を取り上げました。

海外マンガ読書会第1回の様子

今回、第3回海外マンガ読書会の対象作品としてとりあげるのは、ドイツの社会派グラフィック・ノベル、ビルギット・ヴァイエ『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』(山口侑紀訳、花伝社、2017年)です。南アフリカの隣国モザンビークからのドイツ移民たちの人生・生活に焦点を当てたこの作品からは移民問題の実態が浮かび上がってきます。東ドイツでは1970年末頃から労働力が不足するようになりモザンビークからも2万人の出稼ぎ労働者を受け入れてきた背景があります。ケニア・ウガンダ育ちの作者は、かつて出稼ぎ労働者であった「マッドジャーマンズ」たち(「ドイツ製」を意味する現地語)への聞き取り調査を行い、架空の3人の人物の語りとして再構成して『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』にまとめあげました。日本を含む現在の世界情勢の中で移民にまつわる社会問題について考える格好の素材となることでしょう。様々な人生模様、青春物語としての側面もこの作品の魅力です。

3人の主人公たちの移民としての人生がどのように描かれているのか。記憶・回想の表現法、深刻な歴史や辛い体験、社会問題を幅広い読者に届けるための効果的な手法、英語圏ともフランスのバンド・デシネとも異なるドイツ文化圏によるマンガ文化の状況、人類学や文学などの領域との比較参照など読みどころに満ちています。この作品の人物たちの語りがなぜ私たち読者の関心を強く引きつけるのでしょうか。もっとも印象深いエピソードはどのようなものでしょうか。意見や感想をお互いに語り合ってみましょう。

今回は『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』の翻訳者であり、花伝社の編集者でもある山口侑紀さんが参加してくださる予定です。訳者の意見もうかがいながら、本書の魅力を掘り下げられたらと思います。なお、山口侑紀さんによる『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』の紹介文がこちらで読めます。

事前申し込み不要、無料でご参加いただけるイベントです。ご関心がある方はぜひ気軽にお越しください。


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About Author

中垣 恒太郎

1973年広島県生まれ。専修大学文学部教授。アメリカ文学・比較メディア文化研究。大学では「思春期文化論研究ゼミ」を展開。米国と日本を軸にした女性のコミックス/マンガ表現をめぐる比較文化研究、さらに、欧米で注目されている「グラフィック・メディスン」の動向を踏まえた医療マンガの比較文化研究に関心を寄せています。日本マンガ学会海外マンガ交流部会(部会代表は小野耕世氏)ほか、女性MANGA研究プロジェクトなどに参加。

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