小野耕世さん講演「世界の新しいマンガたちーグラフィック・ノヴェルの冒険」まもなく開催

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2018年7月21日(土)14時から日比谷図書文化館で毎年恒例の小野耕世さんの講演会が行われます。

世界の新しいマンガたち-グラフィック・ノヴェルの冒険
日時:2018年7月21日(土)14時~15時30分(13時30分開場)
場所:日比谷図書文化館 4階 スタジオプラス(小ホール)
定員:60名(事前申込順、定員に達し次第締切)
参加費:1,000円
※日比谷図書文化館のイベント情報ページはこちら

「世界の新しいマンガたち-グラフィック・ノヴェルの冒険」チラシ

ここしばらくグラフィック・ノヴェルの邦訳が相次いでいます。「グラフィック・ノヴェル」はいくつかの意味で使われ、指し示す対象が曖昧なので注意が必要ですが、ここでは、ある程度厚みを持った主として大人向けに描かれた自伝的なマンガや文芸性の高いマンガと理解することにしましょう。「グラフィック・ノヴェル」という言葉はもちろん英語で、まず第一に英語圏のこの手のマンガを指しますが、実はこのようなマンガは、主に2000年代以降、世界中で出版されています。国によっては、グラフィック・ノヴェルという言葉がそのまま使われているケースもありますし、フランス語圏では、フランス語風にアレンジした「ロマン・グラフィック(roman graphique)」という言葉が定着しています。グラフィック・ノヴェルの邦訳は以前から実は結構あるのですが、昨年の後半くらいから一気に増えた印象があります。ザっと見渡しただけでも、例えば、以下のような作品をあげることができます。

【英語圏の作品】
アリソン・ベクダル『ファン・ホーム~ある家族の悲喜劇〈新装版〉』(椎名ゆかり訳、小学館集英社プロダクション、2017年)
ティリー・ウォルデン『スピン』(有澤真庭訳、河出書房新社、2018年)
ブライアン・フィース『母のがん』(高木萌、ちとせプレス、2018年)
ジョン・ルイス、アンドリュー・アイディン、ネイト・パウエル『MARCH』(全3巻、押野素子訳、岩波書店、2018年)

【ヨーロッパの作品】
ビルギット・ヴァイエ『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』(山口侑紀訳、花伝社、2017年)
ペネロープ・バジュー『キュロテ 世界の偉大な15人の女性たち』(関澄かおる訳、DU BOOKS、2017年)
ジャン・レニョ、エミール・ブラヴォ『ぼくのママはアメリカにいるんだ』(原正人訳、本の雑誌社、2018年)
パコ・ロカ『家』(小野耕世、高木菜々訳、小学館集英社プロダクション、2018年)

こうした状況を踏まえ、自身、アート・スピーゲルマン『マウス―アウシュヴィッツを生きのびた父親の物語』(全2巻、晶文社、1991~1994年)やジョー・サッコ『パレスチナ』(いそっぷ社、2007年)といったグラフィック・ノヴェルの代表格を翻訳されてきた小野耕世さんが、「世界の新しいマンガたちーグラフィック・ノヴェルの冒険」という講演を行うことになりました。小野さんと言えば、『世界コミックスの想像力 グラフィック・ノヴェルの冒険』(青土社、2011年)の著者でもあります。

小野耕世『世界コミックスの想像力 グラフィック・ノヴェルの冒険』(青土社、2011年)

早くからグラフィック・ノヴェルに注目されてきた小野耕世さんの講演を通じて、世界マンガの最新動向をチェックしてみてはいかがでしょうか? イベントの申し込みはこちらからどうぞ。

About Author

原 正人

1974年静岡県生まれ。フランスのマンガ“バンド・デシネ”の翻訳者。訳書にバスティアン・ヴィヴェス『ポリーナ』(小学館集英社プロダクション)、マリー・ポムピュイ、ファビアン・ヴェルマン&ケラスコエット『かわいい闇』(河出書房新社)など。監修に『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』(玄光社)がある。「世界のマンガについてゆるーく考える会」主宰。もちろん日本のマンガも大好き。

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