アングレーム国際漫画祭2019 参加レポート(1)

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一般バンドデシネファンがアングレーム国際漫画祭に行ってみた。


今年(2019年)のはじめ、フランスの「アングレーム国際漫画祭」というイベントを多くの人が耳にしたのではないでしょうか。欧州最大の規模を誇り「漫画界のカンヌ」とも呼ばれるアングレーム国際漫画祭、今年は高橋留美子の漫画祭グランプリ(最優秀賞)受賞で話題になりました。歴代受賞者に大友克洋や鳥山明など名だたる大漫画家も名を連ねている事から、世界の漫画文化にとって、また日本の漫画界にとっても極めて重要な催しなのだろう、というイメージはありそうです。

*高橋留美子のグランプリ受賞に関しては、こちらの記事に原正人さんによる解説があります。

アングレーム国際漫画祭 会場案内板

一方このアングレーム国際漫画祭は、毎年延べ20万人超の一般参加者を数えるほどに盛況なイベントでもあります。およそコミケ3日目に相当する人数の漫画ファンが一堂に会する催しだと思えば、国と文化の違いはあっても何か親近感がわいてきます。

今年の漫画祭は、去る1月24日から27日までの4日間で開催されました。第46回となるアングレーム国際漫画祭を一般参加者としてみてきた内容を、以下3回に分けて紹介してみたいと思います。

(1)漫画祭の紹介 (この記事)
(2)出版社ブース巡り、サイン会参加体験記
(3)企画展示・イベントなど

(2)(3)では、いち参加者から見た漫画祭の楽しみをレポートいたします。


1:漫画祭の概要

アングレーム国際漫画祭は、毎年1月下旬にフランス地方都市アングレームで開催されます。街の中心部に会場が複数設営され、また市内の美術館など施設でも展示が行われる、街をあげての大イベントとなっています。

アングレーム国際漫画祭会場地図(漫画祭公式HPより引用)

漫画祭で行われる催しは、大まかにわけて以下の通りとなります。

・出展企業による書籍・グッズなどの販売
・企画展示
・各種イベント(コンサート、ライブドローイングなど)
・招待作家のトークイベント、サイン会

イベントは市の大ホールを貸し切って行われるものから少人数のワークショップまで多岐にわたり、主要なものに絞っても4日間で全てを見切ることは難しいほどです。

2:会場について

漫画祭で人を集める会場はなんと言っても街の中心部に設営される特設会場2つ。大企業から中小出版、個人出展に至るまで漫画の展示・販売が行われます。詳しくは記事(2)にまとめております。

メイン会場入り口。開場2時間前なのに既に長い行列が…

作家のサイン会も主にこれら会場で行われるため、開場前に行列が出来たりします。

大出版社のブースは見本市的な印象で、中小以下のブースは、どちらかといえば即売会で見かけるような規模のものとなっています。日本でも同様のイベントに参加した事がある方には、なお親しみを感じられることでしょう。

小規模出版社の会場、比較的小規模なブースが集まる
グラフィックノベル系出版社のブース
メイン会場内、大出版社ブース周辺。サイン会待ちなど座り込みは基本

漫画祭のイベントと企画展示は、主なものは市内のエスパス・フランカンという劇場で行われます。今年はこの会場で、日本の漫画家から弐瓶勉を特集した展示がありました。ほか、市美術館、街はずれのバンドデシネ美術館も同じく企画展示の会場となります。これら催しは、同時に招待作家による作家サイン会を兼ねることが多いようです。

加えて、非公式ではありますが、市の教会・聖堂でもバンド・デシネに関する企画が行われます。漫画祭の時期に合わせ、キリスト教を主題にしたバンド・デシネを賞するコンクールを独自に開催しているようです。

市内聖堂入口。今年の国際キリスト教バンドデシネ大賞受賞作だそうです
COOLUS, BIRUS, ELVINE ”SCANDALE à JÉRUSALEM” (エルサレムのスキャンダル)

このようにアングレーム国際漫画祭は街全体がイベント会場であるように運営されるため、各種展示を回る事がそのままアングレーム観光になります。派手な観光名所は多くないものの、古くは城塞都市であった歴史ある街アングレーム。その歴史に思いを馳せながら街を歩くのも一興です。

アングレーム市中心部から。2016年撮影

3:アングレーム国際漫画祭への行き方

アングレームはパリ・モンパルナス駅からTGV(新幹線的な特急)でおよそ2時間程度です。漫画祭の期間は2等車の予約は埋まってしまう事が多いため、早めにSNCF(フランス国鉄)のサイトからチケットを抑えてしまう事をお勧めします。およそ11月上旬~中旬頃に予約が開始されます。

SNCF アングレーム駅構内。バンドデシネ界の有名キャラクターが至る所に

漫画祭のチケットも同様に公式HPから予約可能です。チケットがないと参加はできませんが、数に制限があるわけではないため、当日チケットカウンターから買っても十分間に合います。事前予約時は、eチケットを端末に保存するか印刷して持参し、カウンターで交換してもらいます。

漫画祭の時期は市内のホテルがあっという間に予約で埋まります。各種予約サイトで常に空きを検索し、運よく部屋が見つかったらすぐに抑えてしまいましょう。幸い、B&Bの部屋を提供している民泊(フランス語でシャンブル・ドットといいます)が多数あるため、ホテルが見つからなくても諦めず探し続けてみてください。


アングレーム国際漫画祭の概要はこんな感じです。より具体的な現場レポートは、記事 (2)(3) で紹介いたします。合わせてご覧ください。


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About Author

ty

海外マンガ業界とは特に関係のない業種に勤める一般会社員。フランス語の学習を兼ねてバンド・デシネの未邦訳作品を読みながら、SNS上で感想を流したり、時々思い立って現地でのイベントに参加したりしています。作家サイン会を回るのが一番好き。アングレーム国際漫画祭には2014、2016、2019年の3回参加しました。

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